2月の中頃から野菜売り場に“新馬鈴薯(ばれいしょ)”が並び始めていますネ
馬鈴薯とはじゃが芋のことで、馬につける鈴にカタチが似ていたことから馬鈴薯と呼ばれるようになったとか…
そんな“新じゃが”についてご紹介します。
目次
“ 新じゃが ” ってなに?
“新じゃが”って…?
“新じゃが” ってどんなじゃがいも?普通のじゃがいもとどのように違うのでしょうか…
そもそも“新じゃが”とは収穫後、一定期間貯蔵しないですぐに出荷するじゃがいものことです。
鮮度感がよく、みずみずしく水分をたっぷり含んでいます。皮もやわらかく、丸ごといただけるのも特徴です。
日本一早く“新じゃが”が出荷される県は鹿児島県です。
まず鹿児島本土ではなく、離島から収穫、出荷が始まります。徳之島や沖永良部島、奄美大島からやってくるのです。
そして順番に鹿児島本土に近付いていき、日本列島を桜前線のように北上します。鹿児島県からの出荷は5月のゴールデンウィーク頃まで続き、その後、各地の新じゃがが店頭に並ぶので、関西に居ながらにして新じゃがを追い求める旅ができるのです。
ちなみに夏の終わりから秋にかけての“新じゃが”は北海道で作られます。しかし北海道産のものは、店頭で“新じゃが”と表記はされません。
なぜって… その時期には北海道産のじゃが芋しか出回っていないからです。鹿児島県や長崎県、その他で作られるじゃが芋は貯蔵せず“新じゃが”の時期だけで出荷は終わります。北海道は広大な土地で栽培するので、全国一の収穫量を誇り“新じゃが”として出荷しないものは貯蔵して、その後も出荷が続きます。
なので、日本一早い鹿児島県産の“新じゃが”が出回る時期には、北海道の貯蔵もの…所謂“ヒネ”と呼ばれるじゃが芋が存在するのです。
“新じゃが”と“ヒネ”は、どちらがよいとか悪いとかいうワケではありません。それぞれ特徴が異なるのです。ですから、“新じゃが”と“ヒネ”の特徴を知って、上手に使い分けることがたいせつです。
そしてその特徴をお料理に生かしてくださいネ(*^^)v
“新じゃが”と“ヒネ”の特徴についてはこのあと解説いたします。
“ 新じゃが ” と “ ヒネ ” の違い
“新じゃが”の特徴
“新じゃが”は収穫後、一定期間貯蔵しないですぐに出荷するので、
鮮度感がよく、みずみずしく水分をたっぷり含んでいます。皮もやわらかく、丸ごといただけるのも特徴です。
なので、皮ごと調理するメニューがおススメです。火の通りも早いので、サッと炒めたり、煮たり、蒸し焼き調理もお手軽ですョ(*^^)v
“ヒネ”の特徴
“ヒネ”のじゃが芋は、収穫後一定期間貯蔵してから出荷するじゃが芋。
新じゃがに比べて乾燥しているので水分量が少なく、皮も分厚くギュッと濃縮された濃厚な味わいになっています。
なので、しっかり火を通す煮込み料理などに向いています。
“ 新じゃが ” と “ ヒネ ” の使い分けは?
どんなお料理に向くの?
“新じゃが”だからこのお料理はNG… “ヒネ”にはこのお料理は向いていない…なんてことはありません。決めつけこそがNG!!
新じゃがは水分量が多くみずみずしくやわらかで、ヒネは乾燥してギュッと凝縮されて濃厚な味わいになっているということをしっかり理解して、そのことを踏まえてお料理することがたいせつです(*^^)v
新じゃがでポテトサラダやマッシュポテト・コロッケなどを作る際には皮ごと蒸してギュッと旨みを逃がさずに作ったり… 皮ごと短時間の煮込み料理に使ったり… ヒネはコトコト長時間煮込むお料理にしたり…と、それぞれのよさを生かす工夫をなさってみてくださいネ(*’▽’*)
美味しく召し上がってくださいネ~
2023年3月
ー 野菜ソムリエ上級プロ石井郁子 ー
コメントを残す